「カサブタ」の幻の歌詞を初公開!! 千綿偉功さんインタビュー(司会:喜屋武ちあきさん)/紙書籍版『金色のガッシュ!! 完全版』ヒット記念企画

紙書籍版『金色のガッシュ!! 完全版』のヒットを祝して、ガッシュ関係者やガッシュファンの皆様をお招きするWEBインタビュー企画「リアルガッシュカフェ」。ホストはガッシュファンを代表してタレントの喜屋武ちあきさんが担当します。

第2回のお客様は、アニメ「金色のガッシュベル!!」の初代オープニングテーマ「カサブタ」の歌唱・作詞・作曲でおなじみの千綿偉功(ヒデノリ)さん。オールタイムのアニソンランキングで常に上位にランクインする名曲「カサブタ」はどのように誕生したのか? 当時の思い出を中心にお話をうかがいました。

撮影:尾鷲陽介/構成:鈴木収春

寝台特急さくらで佐賀から東京へ

喜屋武ちあきさん(以下、喜屋武) まずはガッシュとの出会いについてうかがえたらと思いますが、その前に、千綿さんはどのようにプロのミュージシャンになられたのでしょうか。

千綿偉功さん(以下、千綿) 地元の佐賀県で高校時代にずっとバンドをやっていたんですが、昔、「三宅裕司のいかすバンド天国」(「平成名物TV」の1コーナー)という番組があって……。

優勝するとプロへの道を勝ち取るチャンスがもらえる番組で、それに出たいと思って、高校を卒業してすぐ、住む家も決めずに上京したんです。

喜屋武 すごいチャレンジャーですね。

千綿 「寝台特急さくら」にバッグ1個で飛び乗って、佐賀から東京駅まで。夕方の6時くらいに出て、確か次の日のお昼前くらいに東京に着きました。

今みたいにSNSも発達していなかったですし、プロになるなら東京に行くしか選択肢はなかったんです。

その後、21歳の時に同じ佐賀の先輩とユニットを組んで、ヤマハのコンテスト(第2回ミュージック・クエスト世界大会)でグランプリをいただきまして、1994年に東芝EMIからデビューすることになりました。ソロデビューをしたのが1998年ですね。

喜屋武 ソロになったのはどういった経緯ですか?

千綿 ユニットのレコード会社との契約が切れることになり、彼は違う道に行きたいし、僕はずっと歌いたかった。それで、いろんな方のお力を借りて、次の事務所とレコード会社をつけていただいて。

喜屋武 もともと、ご自身で作詞・作曲をされていたんでしょうか。

千綿 本格的に弾き語りをやって曲を作り始めたのは、ソロになってからなんです。20代後半からなので、スタートは遅いんですよ。

喜屋武 何かきっかけはあったんですか?

千綿 作ってみたいという気持ちはあったんでしょうね。湧いてくる言葉とか思いとかがあって、鼻歌交じりに歌っていたら……。作曲って喜屋武さんのなかでどんなイメージですか?

喜屋武 どのように作っているのか、全く想像ができません。難しそう。

千綿 実は、鼻歌ですでに作曲なんですよ。編曲をしてくれるアレンジャーさんもいるし、メロディに味付けをしてくれるミュージシャンもいる。もちろんそこまで自分でやる人もいますけど。

メロディができて、メロディに言葉が乗っていれば、もう作詞・作曲ですよ。

喜屋武 なるほど。私はもともと文章を書くのが趣味だったこともあり、作詞は好きなんです。「ONE PIECE」のキャラクターソングの作詞などもやらせていただいて。ただ、作曲はからきしです。

私がいたグループ(中野風女シスターズ、風男塾)は、千綿さんとも交流がある佐賀出身のはなわさんがプロデューサーなのですが、はなわさんがレコーディングの現場でギターを弾いていることがあって、その場で「即興でメロディをつけてみて」とか言うんですけど、全く思いつかないんです(笑)。

千綿 でも、その延長ですね、やっていることは。僕は洋楽をカバーしてコピーしてというところからギターに入ってないので、メロディが降りてきた時に、こっちのコードかなとかいろいろ試していく。だからコードも自己流なんですよ。

喜屋武 そうなんですね! でも、相当ギターと親密にお付き合いし続けないとできないことではないかと。

千綿 いまだに僕はギタリストではないので、かっこいいソロとかは弾けないです(笑)。でも、自分の伴奏だけは世界一上手いと思います。

喜屋武 そう言えるのが素敵です!

ガッシュ主題歌「カサブタ」誕生秘話

喜屋武 千綿さんといえば「カサブタ 」の前に「デジモンアドベンチャー」の主題歌「Butter-Fly」の作詞・作曲をされていますよね。初代デジモンの最終回の演出が神っていた事は今でも語り継がれていて、同じ世代の方だとガッシュの「カサブタ」と並んで一番好きなアニメソングとしてあげる方も多いんです。こちらはどのような経緯で起用されたんでしょうか。

千綿 実は、「Butter-Fly」も自分で歌おうと思って途中まで作っていた曲なんですよ。コンペに出したら選んでいただいたんですが、歌う方はすでに決まっていたという。

デジモンシリーズには他にもいくつか楽曲提供をしていて、プロデューサーさんから、「今度こういうアニメがあるんだけど、元気の出るような曲はある?」とお話をいただいたのが、ガッシュだったんです。

喜屋武 デジモンとガッシュは同じプロデューサーさんだったんですね。

千綿 同じ枠ですし、新しいアニメだと。その時に、自分で歌おうと思っていたメッセージソングにいくつかストックがあって、そのひとつが「カサブタ」でした。

喜屋武 どのように「カサブタ 」に決まったことを知らされたのか覚えていますか?

千綿 「カサブタ」は僕が30歳くらいの時に作った曲で、プロデューサーさんは何歳か年上だったんですが、「千綿くん……この曲……めっちゃいい!」と泣きながら連絡がありました。「デモテープをもらってから何回も聴いてるんだけど、なぜか泣けてくるんだよね」と。

喜屋武 泣いて電話!? すごいですね。その時のデモはギターと歌のみだったんでしょうか。

千綿 キーボードの打ち込みでドラムを入れたり、ギターもエレキで上からかぶせたり、簡単なアレンジはしていました。

その後、渡部チェルさんにアレンジをやっていただいたんですが、僕のアレンジを踏襲してくれていましたね。

喜屋武 「カサブタ」の時は、ご自身で歌うというのは最初から決まっていたのでしょうか。

千綿 「Butter-Fly」が楽曲提供だけだったので、今回もそうかなとは思っていました。でも、後から今回は自分が歌うことになったという話を聞いて。

子供の頃に観ていたアニメの歌って、いまだに歌えたりするじゃないですか。僕が音楽をやる上での引き出しとしても、栄養素のひとつにアニソンは絶対にある。

だから、アニメの主題歌を歌えるときがやっときたというか、自分の作品を生み出す時にも過去のアニソンから力はもらっていたんですけど、それを自分がやるというワクワク感はやはり違うものがありましたね。

「大人になれない僕ら」とは?

千綿 僕は、その時に考えていること、感じていることが歌詞に出やすいタイプなんです。

「カサブタ」の「大人になれない僕らの」っていう歌詞もそうで、自分が子供だった時は成人式を迎えたら大人になるんだと思っていました。でも、実際は20歳を超えても中身は何も変わっていない。それなのに周りから「あなた大人でしょ?」「大人なんだから」と言われることは増えて……。

20代って特にそのギャップに悶々とすることが多いと思うんですよ。大人ってなんなのだろうって。そういう思いが募り募って生まれた曲です。

喜屋武 そんな思いから生まれた曲のタイトルが「カサブタ」というのもすばらしいと思うんですが、最初からそうだったんでしょうか。

千綿 最初から「カサブタ」でしたね。僕が生傷が耐えない子供だったというのもあるかもしれないです。ここは飛べると思った溝を飛べなくて落っこちてしまったりとか。

生傷は減ったけど、大人になってからもいっぱい怪我はしたなと。心の怪我というか、「なんでこれが通じないのかな」とか、「俺なんか間違ったこと言ってるかな」みたいな。

そうすると、大人の理屈で「それやったって無理なんだよ」とか、音楽でいうと、「いや、この曲売れないよ」とかが返ってくる。それでも、「俺はこれが一番良いと思うんですよ」と思ったり。

いろんな大人の事情に巻き込まれていった20代の悔しさが、曲に込められています。

喜屋武 渾身の歌詞だなと思います。放送当時も大好きでしたけど、今でもふとした時に、今日「カサブタ」の気分だなと思って一日中聴いたりしています。それこそ大人に「このやろー」って思ったりした時に(笑)。

アニメではワンコーラスですが、2番もすごく歌詞がいいですよね。特に「昨日より何となく歩幅が広くなった」って、ワードセンスがすごく好きです。

千綿 めっちゃ嬉しいです!

喜屋武 確かに大人になると体が大きくなるから歩幅が大きくなるというのもありますけど、心の歩幅という意味もおそらくありますよね。

千綿 そうですね。気づけば体も大きくなり、いろんな経験をして心の歩幅も広くなっていて。「これくらいできるさ」みたいな。

自分から出てきた歌詞をここまで細かに言及してくれる人ってあんまりいないので、本当に嬉しいです。

喜屋武 今日はそういう場ですから。この曲は、ガッシュをもとに作った曲というわけではないそうですが、とてもストーリーにマッチしていますよね。

千綿 そうなんですよ。主題歌に決まった後で作品を読ませていただいてアニメを観た時に、めちゃくちゃリンクしているので鳥肌が立ちましたね。

僕らが子供の頃に聞いていたアニメの主題歌って、歌詞のどこかに、だいたいキャラの名前とかが入っているんです。

経緯がもともと違うというのもありますが、ガッシュという言葉が入っていないのに、歌詞の内容とストーリーにすごく通じるところがあるというのが、僕は「うぉおおおおおー!」と思って。

だからプロデューサーさんも感極まるものがあって泣きながら連絡してくれたのかなと。

「カサブタ」幻の歌詞を初公開!!

千綿 これは初めて公開するのですが、実はカサブタには幻のAメロがあるんですよ。「明日へ続く坂道の途中で」の前に。

テレビの尺の時間上、どうしてもそこを削らざるを得ない、そこだけは申し訳ないとプロデューサーさんから言われて。それで、幻なんです。

喜屋武 え! どんな歌詞ですか? 覚えてますか? ぜひ教えてください!

千綿 もちろん覚えていますよ。

「上手に生きようとすればするほど
僕らの気持ちは少しも届かない

こんなに伝えたいことがあるのに
何から始めりゃいいのかわからない

誰のせいにするつもりもないけど
『地球の歩き方』みたいな本もない」

ここでダダダンと入って、「明日へ〜」に続きます。

喜屋武 めちゃくちゃいいですね! ガイドブックの「地球の歩き方」とかけているんですね。地球というだいぶ引いた目線から入って、その後のA’で大人たちと坂道ですれ違うという、対比的に近い距離感になる。

千綿 坂道をすれ違うという表現をしたのは、僕たちはその先に何があるか見たいから上っているけど、大人たちは降りてくるイメージだったんですよ。

もうある程度経験して、その先にあるものを見たのか見ないのかはさておき、自分で諦めて降りてきたというか。「愛とか夢とか理想とか、どうせ無理なんだよ」とつぶやきながら降りていく。

喜屋武 なるほど……。歌詞って読み解いていくのがすごく面白いですよね。最近では「関ジャム」などでも本格的に楽曲を読み解く試みがあって、すごく興味深いです。

千綿 そうなんですか。「当時は子供だったから歌詞の深い意味はわからなかったけど、大人になって歌詞の良さがものすごくわかった」と言っていただくことが本当に多いですね。

ベストシーンはあのふたりの別れ

喜屋武 当時、アニメの方はリアルタイムでご覧になっていましたか?

千綿 観ました!

喜屋武 前回取材させていただいた櫻井孝宏さんは、第1話放映当時の部屋の間取りまで覚えているとおっしゃっていました。

千綿 だいたいミュージシャンって昼くらいに起きるんですけど、もちろん9時に起きましたよ。「ヤバイ、始まる始まる!」って。絵コンテも見ていなかったので、本当にドキドキでした。

自分の歌と曲がオープニングで流れるわけですから、興奮しましたよ。地元の佐賀の人たちも喜んでくれましたね。「千綿ってあの千綿?」みたいな感じで(笑)。

喜屋武 物語の内容は覚えていますか?

千綿 時間が経っているのでおぼろげなところもありましたが、今回完全版で改めて原作を読ませていただきました。

ウルッときますよねやはり。別れのシーンはどれも切ないです。一番ウルッときたのはウォンレイとリィエンの別れのシーンですね。

ウォンレイが畑を耕していた回想シーンがあって、「(リィエンの)笑顔を守るんだ!」って言って、最後ああなるじゃないですか。あそこがもうたまらなかったですね。笑顔を守るのが大事って、本当にそうだよなって。

喜屋武 あのふたりは良いですよね。今読み直すと、少年漫画として連載されていましたが、大人な内容も多い気がします。ふたりは結ばれない恋愛をしているわけで。

千綿 あっ……余談ですけど、奇遇ですよね。喜屋武さんって、「きゃんち」までキャンチョメと一緒じゃないですか。

喜屋武 そうなんです! キャンチョメにはすごく親近感を感じていて、放送当時もキャンチョメとフォルゴレのペアを推していました。弱いんですけどね。あの二人の仲良しでかわいいところがすごく好きです。それに、弱くたって戦いようがあるんだ、というのがかっこいい。

千綿さんは、今回改めて完全版を読んで、どういう作品だと感じましたか。

千綿 いろんな魔物の子やパートナーが出てきますけど、悪い側として出てくるキャラクターも、僕らの中に当たり前にある欲望とか、そういうものが表れたものなんじゃないかと思いました。

それを倒すためにはどうするのかと。そうした欲望を自分で抑え込むことが、強い力になることもありますよね。

僕らも少なからず、誰かを蹴落としたいとか、楽したいとか負の感情と共存しているわけですけど、結局、大人になっていく時に、いろんな経験をする中で、一人じゃ生きていけないことを学んで強くなるじゃないですか。

青臭いかもしれないですけど、改めて読んでやはり仲間は必要だし大事だなと思いましたね。

喜屋武 そんな読み方があるとは、さすがアーティスト! 改めて深い作品です。

雷句先生からの3つの質問

喜屋武 さて、ここで雷句先生から千綿さんに3つご質問をいただいているので、紹介させていただきます。

「雷句誠です。カサブタを作っていただき、ありがとうございました。ガッシュにぴったりの曲で、私も大好きです。あの曲が流れると、ガッシュのOPがまぶたの裏に浮かびます。ガッシュといえば、カサブタですね。

さて、ご質問をさせてください。千綿さんが小学生時代によく歌っていた歌を教えてください」

千綿 雷句先生、こちらこそすばらしい作品をありがとうございます! 僕はテレビから流れてくる歌謡曲で育ったので、よく口ずさんでいたのは、小学生の頃だとキョンキョンとか、中森明菜さんとかでしょうか。

松田聖子さんより少し後の世代なんですよね。中学校に入ってからはおニャン子クラブをよく聴いていました。

演歌なども含めて歌全般が好きで、僕ははっきりとは覚えていないんですが、小さい頃から母親に「歌手になりたい、なるにはどうしたらいいの?」と質問していたそうです。

喜屋武 ちなみに、おニャン子クラブは誰推しですか?

千綿 ……ゆうゆです。

喜屋武 一緒です! 私もゆうゆ推しです! ゆうゆとカラオケ行ったことあります!

千綿 うそー!

喜屋武 大人になってからゆうゆが好きになって、当時残っていた映像をあさるようになって。知り合いがゆうゆと友達だったので、ゆうゆに会いたいと頼んで、カラオケに行って「うしろゆびさされ組」を一緒に歌ってもらったんです! もう15年ほど前ですが。

千綿 いいなあ……。僕は身長がでかかったんで、小さい人が好きだったんだと思うんですよね。アイドルの歌もアニソンと通ずるところがあって、耳に残るというか、覚えやすいんですよ。

おニャン子クラブの歌は、後藤次利さんとか秋元康さんが作っていますから、それは名曲ですよね。いまだに記憶に残っていますから。

喜屋武 思わず脱線してしまいましたが、雷句先生から次の質問です。

「作詞・作曲など、産み出す作業は、とても苦しいですよね。煮詰まった時の千綿さんの気分転換の方法、また、コレをすると、いい詩、曲が浮かびやすいなどありましたら、教えてください」

千綿 これは……本当に生み出すのって大変なんですよ。逆に、雷句先生にどうしたら苦悩の日々を乗り越えられるのかお聞きしたいくらいですけど。

僕らは大先輩たちの脈々と流れている音楽を聴いているわけですから、ゼロから生み出すといってもそれらの恩恵の上でなんですが、そこにオリジナリティを加えて、自分で新しいものを生み出していくことになります。

そもそも何か伝えたいことが自分の中にないと作品が生まれないというか……。

喜屋武 千綿さんの曲はメッセージ性が強いので、特に大変そうです。

千綿 絵にしても小説にしても曲にしても、こういうことを伝えたいというのが先にあったほうが、絶対的に作品を生み出しやすいのは確かです。そういう意味ではインプットが重要かもしれません。

僕の場合は一人旅ですね。僕は、今は完全にフリーで活動していますが、十数年前まではマネージャーがいて、いろんな仕事を決めてきてくれたんですよ。

方向性にズレが出て離れることになったのですが、その時に何ヶ月か音楽活動を休むことにしたんです。その期間に、誰かに決めてもらうんじゃなくて、自分で決めて何かをしたいなと思って、一番身近だったのが一人旅でした。宿も決めないで出発するような気ままな旅です。

それから沖縄の石垣島を拠点とした八重山諸島によく一人で行くようになって、今も毎年行っていますね。

喜屋武 インプットがある環境に身を置くと、自然に伝えたい言葉が降りてくる時があるのでしょうか。

千綿 まさに、降ってくるんですよ。八重山諸島に鳩間島という島があるんですが、その島の誰もいないところでぽつんと一人でたたずんでいたら、ワッと言葉と曲が降ってきて、そこで生まれた曲が実際に何曲かあります。

足りないものを探している時とかに、その状態になりやすいのかもしれないですね。自分が満足してお腹いっぱいの時は、逆に生み出すことができなくなるかもしれません。

喜屋武 わかる気がします! それでは雷句先生から最後の質問です。

「私は歌を歌うときに、ゾウが一緒に『パオォォオッ!!!』と歌ってくれればどれだけ盛り上がるだろうか? と思います。

千綿さんが一緒に歌って欲しい動物はなんですか?」

千綿 動物と歌うことはあまり想像したことがなくて難しいですが……。やっぱり犬ですかね。

昔、犬を飼っていたんですけど、音程を合わせられるんですよね。こっちが「ワァアーーーー!」って言うと、それに合わせて「ワァアーーーー!」ってやってくれる。ぴったりじゃないですけど。

喜屋武 遠吠えをマネるみたいな感じで。

千綿 その時に、意外に犬って音感あるのかもしれないと思って。ガッシュには犬の魔物もいましたよね。

喜屋武 ゴフレですね。ゴフレは完全版に収録されている書き下ろし短編マンガ「ガッシュカフェ」(ゴフレは1巻に登場)でも大活躍しています(笑)。

3年後に武道館でワンマンライブを予定!!

喜屋武 最後に、千綿さんのこれからの活動や抱負を教えてください。

千綿 デビューして26年目になりますけど、今は1年中ライブをメインに活動していて、早く次のアルバムを作りたいなと思っています。

2020年はアルバムを出して、それを引っさげて全国を飛び回りたいですね。

喜屋武 26年ってとても長い年月ですよね。

千綿 もちろん、心が折れそうな時もありましたけど、待ってくれている人がいるのが本当に支えになっています。

途中で歌をやめることは簡単にできたかもしれないです。でも、ガッシュにつなげて言うわけじゃないですが、信じて待ってくれている人がこれだけいると思うと、心の力が湧いてくるんですよ。

本当にファンに支えられているなと思いますし、恩返しをしなくてはと思っています。それで、心の力をもっとためて、3年後(2022年)ですが、50歳の時に、武道館でのワンマンライブを計画しています。

実はもう、2018年にファンの方たちの前でやると言っちゃったんですよね。3年間はそこを目指して突っ走ろうかなと。そうしたらまた、違う景色が見られるのかなと。

もちろん「カサブタ」も歌いますので、ぜひガッシュファンの方も力を貸してほしいです。よろしくお願いいたします!

喜屋武 今日はありがとうございました。3年後の武道館も楽しみにしています!(了)

弾き語り版「カサブタ」を特別公開!!

インタビュー後に、千綿偉功さんに「カサブタ」をワンコーラス歌っていただきました。生「カサブタ」は最高です&シビれます! 千綿さんの公式サイトツイッターもぜひチェックを!

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